高齢者の特殊詐欺被害について
特殊詐欺とは
特殊詐欺とは、不特定の方に対して対面することなく、電話、はがき、FAX、メール等を使って行う詐欺のことで、「振り込め詐欺」と「振り込め類似詐欺」に分けられます。
特殊詐欺の手口
〇オレオレ詐欺
電話を利用して親族、警察官等を装い、金銭借用や被害を補填するため等と称して現金を預貯金口座(以下「口座」という。)に振り込ませたり、被害者と接触して現金、キャッシュカードなどを手交するなどしてだまし取る詐欺(恐喝)
〇還付金詐欺
税金還付等に必要な手続を装って被害者にATMを操作させ、口座間送金により財産上の不法な利益を得る詐欺
〇架空請求詐欺
郵便、インターネット等を利用して不特定多数の者に対し、架空の事実を口実とした料金請求文書等を送付して、現金を口座に振り込ませるなどしてだまし取る詐欺(恐喝)
〇融資保証金詐欺
実際に融資する意思がないにもかかわらず、融資する旨の文書等を送付して保証金等の名目で現金を口座に振り込ませるなどしてだまし取る詐欺
〇ギャンブル必勝法詐欺
不特定の者に対してパチンコ攻略法等の虚偽の情報を提供するなどした上で、会員登録料や情報料等の名目で金銭をだまし取る詐欺
〇金融商品等取引詐欺
実際には対価ほどの価値がない未公開株、社債等の有価証券や外国通貨等又は全く架空の有価証券等について電話やダイレクトメール等により虚偽の情報を提供し、その購入名目で金銭をだまし取る詐欺
特殊詐欺の被害
特殊詐欺の認知件数は平成22年以降、平成29年まで7年連続で増加したが、平成30年は16,496件(前年比-1,716件、-9.4%)と減少。また、被害額は363.9億円(前年比-30.8億円、-7.8%)と平成26年以降4年連続で減少。しかしながら、認知件数・被害額共に高水準で推移しており、依然として深刻な情勢です。
41道府県において認知件数が減少した一方で、東京(3,913件、+403件)、埼玉(1,424件、+191件)、神奈川(2,604件、+181件)の認知件数が大幅に増
加しました。1件当たりの被害額は、233.2万円(+4.3万円、+1.9%)
詐欺被害にあわないために
詐欺被害に合わないためにどのような対策をしたらよいか。
〇電話の前に詐欺注意の貼り紙をする。
日ごろから家族で振り込め詐欺などについて話しをしましょう。
〇合言葉を決めておく
家族で合言葉を決めておくことも大切です。
電話の前に貼り紙をしてそこに合言葉を書いておくのも良いでしょう。
〇誰かに電話をする
振り込め詐欺などでは「時間がない」などの言葉で、被害者を慌てさせ、判断能力を奪う手口を使います。
普通では騙されないようなことでも、判断能力が低下している状態では騙されてしまいます。
あわてず家族や友人、警察、金融機関などに電話をしてみましょう。
〇詐欺対策電話に替える
「迷惑防止」を設定すると、着信音が鳴る前に本機が応答して、相手に通話を録音するというメッセージを流します。
着信中は呼出音と注意喚起のアナウンスを交互に繰り返し、電話に出ると通話内容を自動で録音します。
「電話の内容を録音する」と流れるだけでも詐欺師には効果的です。
詐欺にあいやすい人
特殊詐欺全体の被害者のうち、65歳以上のかたが86.0パーセント、女性が81.3パーセントを占めています。
詐欺師はだますことのプロです。とても丁寧で優しく、専門性や心理をわかっています。誰にでも詐欺にあう可能性はあります。
とくに高齢者は判断能力が低下していたり、インターネットなどで情報を調べることができないなどの理由で詐欺師に狙われやすいです。
家族や周りが注意する
自分は大丈夫、うちの親は大丈夫などと思わずに、家族や周囲の人が注意し、対策を考えてあげることが重要です。
独居で介護サービスなどを利用している方は、介護従事者に相談してみるのも良いでしょう。
ひろみのひとこと
現在の詐欺はとても巧妙です。詐欺にあった人の8割が詐欺について知識があったとの報告もあります。
まさか自分がだまされる訳がない、自分は大丈夫と思っている方でも実際に詐欺にあっています。
普段から詐欺について、家族や周りの人と話し合い、できる対策をしていただきたいと思います。
高齢者との関わりのある、私たち介護従事者も詐欺被害を少しでも減らすために考えて行きたいと思います。
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